流麻溝十五号
彼女たちは<自由な思想>を持っただけで
政治犯として、ある島に送られた ―――
1953年、あらゆる自由が制限されていた白色テロ時代の台湾で
語ることをあきらめなかった彼女たちの物語 ―――
監督:周美玲(ゼロ・チョウ) 原作:曹欽榮(ツァオ・シンロン)
出演:余佩真(ユー・ペイチェン)連俞涵(リエン・ユーハン)徐麗雯(シュー・リーウェン)
徐韜(シュー・タオ)莊岳(ジャン・ユエ)
脚本:周美玲、吳旻炫(ウー・ミンシュアン) 製作総指揮:姚文智(ヤオ・ウェンチー)
製作:張永昌(チャン・ヨンチャン) 主題歌:曹雅雯(ツァオ・ヤーウェン)
協力:臺灣電影公司 監修協力:江口洋子 日本語字幕:青井哲人+亭菲
後援:台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター
【2022年/112分/台湾/DCP/5.1ch】
© thuànn Taiwan Film Corporation 配給:太秦
/公式サイト
日本統治時代が終わり、1949年に中国での共産党との戦いに敗れた蒋介石とともに台湾にやってきた台湾国民政府による、恐怖政治下で戒厳令が敷かれていた時代「白色テロ」。台湾南東岸に位置する面積約16平方キロの自然豊かな島・緑島*。第二次大戦後、この島には30年以上もの間、政治犯収容を目的とした教育施設と監獄が置かれていた。思想改造及び再教育を目的とした「新生訓導処*」は1951年から1970年まで設置され、収監された人々は名前でなく番号で管理されていた。
映画のタイトルとなった『流麻溝十五号(原題:流麻溝十五號」)』は、身分も年齢も違う女性たちが収容されていた住所である。当時、政治思想犯として拘留されていた者の中には14歳の子どももいた。今回、監督を務めたのはこれまでも一貫してジェンダー平等の視点から数々の作品を手掛けてきた周美玲(ゼロ・チョウ)。高校生・余杏惠(ユー・シンホェイ)を演じたのはシンガーソングライターとしても活動する余佩真(ユー・ペイチェン)。モダンダンサー・陳萍(チェン・ピン)を演じるのは数多くの作品に出演している連俞涵(リェン・ユーハン)。一児の母で看護師でもある嚴水霞(イェン・シュェイシア)を演じるのは、2008年に日本公開した周美玲監督作『彷徨う花たち(原題:漂浪青春)』で映画初出演を果たし、女優業にとどまらず、監督、脚本家、作家と活躍する徐麗雯(シュー・リーウェン)。
民主化の道を歩み始めて37年―。台湾初の女性政治犯を扱った映画を日本公開する。
◆緑島:台湾の南東岸に位置する面積約16平方キロの小さな島。日本統治時代は火焼島と呼ばれ、戦後の1949年に緑島と改名された。
◆新生訓導処:政府単位の管轄下にある訓練組織で、1950年に台北の内湖に設置されていたが、1951年に緑島に移される。思想犯や政治犯を監督し更生させるための最大の強制収容所であり、労働更生と思想改革の二重の機能を果たしていた。当時、各部隊は120~160人。最大収容人数は2000人を超え、計12部隊で構成されていた。その内の第6部隊に当たるのが女生分隊だった。
2024/7/27(土)~8/16(金) |
- 上映終了しました -
一般 | 1,900円 |
シニア | 1,300円 |
専門・大学生 | 1,000円 |
中学生・高校生 | 1,000円 |
小学生以下 | 700円 |
会員 | 1,100円 |
★入場システム、サービスデー・その他割引 |