ザ・ミソジニー

2022年 / 日本 / 77分 / 『ザ・ミソジニー』フィルムパートナーズ 配給

監督高橋洋

撮影中瀬慧

出演中原翔子、河野知美、横井翔二郎、浅田麻衣、内田周作

公式サイトhttps://misogyny-movie.com

『女優霊』『リング』から『霊的ボリシェヴィキ』に至る、
高橋洋監督の“霊的モード”探究の集大成がここに。

女優で劇作家のナオミ(中原翔子)は一夏借りた山荘で、かつて自分の夫を略奪した女優ミズキ(河野知美)を呼び寄せ、芝居の稽古を始める。題材となるのはある謎めいた母親殺しの事件だった。マネージャーの大牟田(横井翔二郎)と共にやって来たミズキは、母親を殺した娘の役を演じるにつれ、事件が起きたのはこの屋敷ではないかと疑い始める…。

前作『霊的ボリシェヴィキ』以来、4年ぶりの長編となる高橋洋監督の長編最新作『ザ・ミソジニー』。本作は『女優霊』『リング』から『霊的ボリシェヴィキ』に至るまで、心霊実話テイスト作品を数多く送り出してきた高橋洋監督が、代表作に刻印された様々な霊的意匠を、集大成的に織り込んだ一級のホラー映画である。W主演となった中原翔子と河野知美の圧倒的な存在感をはじめ、「鏡」「写真」「降霊」「地獄」のイメージなど、高橋作品のファンなら何度も観て語りたくなる要素が盛り沢山だ。また、藤崎コウイチによる衣装はゴシック調でありながら独特の世界観を形作り、素晴らしい洋館のロケーションも相まって、より美しさが際立つ作品に仕上がった。今回が高橋作品初出演となる横井翔二郎の、若く飄々としたキャラクターも新鮮に映るだろう。

なお、タイトルに使われた「ミソジニー(英: misogyny)」という言葉は、高橋監督が脚本執筆中に浮かんできたというもの。一般的には「女性嫌悪」「女性蔑視」と訳されるが、その根幹にあるのは、男性支配の秩序から女性が逸脱することへの強い抵抗や反発だとされ、広い意味での偏見や性差別とは異なり、男性のみならず、女性にも見られる心的傾向と言われる。ホラーと社会の関係について意識的な発言も行ってきた高橋監督は、この「ミソジニー」というワードから一体どんな発想を繰り広げたのか。鑑賞前も後も興味のつきない作品である。

不気味な洋館、呪われた事件を演じる二人の女優
彼女たちに憑依したのは「役」なのか「霊」なのか?

女優で劇作家のナオミ(中原翔子)はある謎めいた失踪事件を題材に芝居を書こうとしていた。ナオミは一夏借りた山荘で、かつて自分の夫を奪った女優ミズキ(河野知美)を呼び寄せ、芝居の稽古を始める。マネージャーの大牟田(横井翔二郎)と共に山荘を訪れたミズキは屋敷に不吉な気配を感じた。

ミズキが演じるのは、家の庭先で母親が消滅するのを目撃した娘の役だった。母親が消えた地面には黒い焦げ跡が残っていたという。

しかも娘は数年後、母親が失踪した日に何者かに殺されている。ナオミの解釈は、娘の話は嘘で、彼女が母親を殺し、その命日に母親の霊に報復されたというものだった。ミズキはこの山荘こそが事件が起きた現場ではないかと疑う。稽古が進むにつれ、ミズキはかつて自分が母に抱いた殺意を役に重ね合わせるようになり、錯乱状態に陥る。

夢の中に謎の真紅のドレスが現れ、ミズキは少女時代の母との思い出に遡ってゆく。翌朝、ミズキは庭でナオミや大牟田と儀式を行う母の姿を見て驚愕する。地面には娘が話していた黒い焦げ跡も出現していた…。

上映後 舞台挨拶
日 時|9/17(土)16:35の回
登壇者|高橋洋 監督、河野知美さん

- 開催終了しました -

WEBチケットについて
上映期間
2022/9/17(土)~2022/9/30(金)

- 上映は終了しました -

料金
一般1,800円
シニア1,200円
専門・大学生1,000円
中学生・高校生1,000円
小学生以下700円
会員1,000円
★入場システム、サービスデー・その他割引