22019年/日本/106分/コピアポア・フィルム 配給/R18+
監督越川道夫
出演瀬戸かほ、深水元基、山田キヌヲ、縄田かのん、宇野祥平
そして わたしは 生きはじめることにした。 ユリ(瀬戸かほ)は、小さな古本屋を営む一回り年上の夫、トモさん(宇野祥平)と暮らしている。トモさんに恋はしていない。古本屋でバイトをしていて、トモさんに強く請われ、一緒になった。いつ死んでもよかったので、それもよいかもしれないと思ったのだ。ユリはまだ二十四歳なのに手の打ちようがないほど疲れていた。 トモさんは車の事故で、前の妻(縄田かのん)を亡くしていた。月命日には、身なりを整え、花屋で買った花束と、少し上等なカステラを用意して、まるで恋人に会いに行くように出かけていく。心臓の病気があるトモさんは、ユリと一緒になってから、夜が耐えられるようになった。今でも毎日前の妻のことを思い出す一方で、ユリがいつか自分のもとを去ることには耐えられない。死ぬ時は、幸福のてっぺんで死にたいと思っている。 その頃、トモさんの幼馴染のリュウタ(深水元基)は、長い間会っていなかった父が一人暮らしの部屋で亡くなり、遺品を前に途方にくれていた。父が最後に愛した女性(山田キヌヲ)から、父が好きだった植物の話を聞かされるが、まるで知らない男の話を聞いているようだ。リュウタは、父が死ぬ直前に読んでいたゲーテの「西東詩集」を手元に残し、他の本はトモに買い取ってもらうことにする。 初めて会ったときから、ユリはリュウタに抱かれたいと願う。リュウタの父がその恋人にしたように、リュウタに草木や花のように触れられたい——。トモさんへの罪悪感に苛まれながらも、ユリはリュウタの父が読んでいた詩を読み、ますます思いを募らせていく。そしてもう後戻りはできないとわかったとき、ユリはリュウタが待つ場所へと駆けつけ、夢中で自分のすべてを委ねるのだった。
- 開催終了しました -
2019/12/14(土)~12/20(金) |
- 上映は終了しました -
一般 | 1,800円 |
シニア | 1,100円 |
専門・大学生 | 1,500円 |
会員 | 1000円 |