骨を掘る男

あと 10 センチで出逢えるかもしれない ──
ガマフヤー 具志堅隆松 70 歳
なぜ 40 年も沖縄を掘りつづけるのか?

撮影・編集・監督:奥間勝也
整音:川上拓也 カラリスト:田巻源太 音楽:吉濱翔
共同製作:ムーリンプロダクション、Dynamo Production 製作:カムトト 配給:東風
2024|日本・フランス|115 分|5.1ch|DCP|ドキュメンタリー|公式サイト
(C) Okuma Katsuya, Moolin Production, Dynamo Production

それでも掘りつづけることを彼は「行動的慰霊」だと言う

沖縄戦の戦没者の遺骨を 40 年以上にわたり収集し続けてきた具志堅隆松。これまでに、およそ 400 柱を探し出した。彼は自らを“ガマフヤー”と呼ぶ。ガマは沖縄の自然壕、フヤーとは掘る人という意味だ。砕けて散乱した小さな骨、茶碗のひとかけら、手榴弾の破片、火炎放射の跡…。拾い集め た断片から、兵隊か民間人か、どのような最期をとげたか推察し、想いを馳せ、弔う。掘ってみるまで、そこに本当に骨が埋まっているかどうかはわからない——それでも掘りつづける行為を具志堅は、観念的な慰霊ではなく「行動的慰霊」だと言う。 沖縄本島には激戦地だった南部を中心に、今も 3000 柱近くの遺骨が眠っているとされる。沖縄の人びとや旧日本軍兵士のものだけではない。米軍兵士、朝鮮半島や台湾出身者たちの骨を含んだ島の土砂が辺野古新基地のための埋め立て工事に使われようとしている。

出逢ったことのない人の死を悼むことができるのか? 新進気鋭の映画作家が生まれ育った沖縄の歴史と今を見つめる

監督の奥間勝也もまた沖縄戦で大叔母を亡くした戦没者遺族である。しかし、生まれるはるか以前に亡くなった大叔母とは会ったことがない。具志堅の遺骨収集に同行し、沖縄戦の膨大なアーカイブ映像に目を凝らし、大叔母の生きた痕跡を探す奥間は、繰り返しこう自問する。「出逢ったことのない人の死を悼むことはできるのか?」 その問いはやがて「平和の礎」に刻銘された24万の名を読み上げるいくつもの〈声〉と共鳴し、戦火と分断の時代を生きる私たちを震わせる。 どうすれば遠く離れた人の痛みとともにあることができるのか? 新進気鋭の映画作家が生まれ育った沖縄の歴史と今を見つめた次なる世代のドキュメンタリー。

舞台挨拶&トークショー
6/16(日)12:25の回上映後 舞台挨拶
登壇者|奥間勝也 監督

- 開催終了しました -

6/22(土)10:00の回上映後 トークショー
登壇者|西尾慧吾さん(遺骨で基地を作るな!緊急アクション 呼び掛け人)

- 開催終了しました -

上映期間
2024/6/15(土)~7/12(金)

- 上映終了しました -

料金
一般1,900円
シニア1,300円
専門・大学生1,000円
中学生・高校生1,000円
小学生以下700円
会員1,100円
★入場システム、サービスデー・その他割引