三上智恵監督 沖縄三部作一挙上映
三上智恵監督 沖縄三部作一挙上映
<上映作品>
『標的の村』(2013年/日本/91分)
『戦場ぬ止み』(2015年/日本/129分)
『標的の島 風かたか』(2017年/日本/119分)
■三上智恵監督、大矢英代監督 作品
 『沖縄スパイ戦史』は、8/5(土)より当館にて公開!
 詳細は→こちら
標的の村 標的の村
(2013年/日本/91分)
★2012年度テレメンタリー年間最優秀賞
★第18回平和協同ジャーナリスト基金奨励賞
★第4回座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル大賞
 ほか多数

公式サイト:http://www.hyoteki.com/

アメリカ軍・普天間基地が封鎖された日
全国ニュースから黙殺されたドキュメント
日本にあるアメリカ軍基地・専用施設の74%が密集する沖縄。5年前、新型輸送機「オスプレイ」着陸帯建設に反対し座り込んだ東村・高江の住民を国は「通行妨害」で訴えた。反対運動を委縮させるSLAPP裁判だ。わがもの顔で飛び回る米軍のヘリ。自分たちは「標的」なのかと憤る住人たちに、かつてベトナム戦争時に造られたベトナム村の記憶がよみがえる。10万人が結集した県民大会の直後、日本政府は電話一本で県に「オスプレイ」配備を通達。そして、ついに沖縄の怒りが爆発した。
2012年9月29日、強硬配備前夜。台風17号の暴風の中、人々はアメリカ軍普天間基地ゲート前に身を投げ出し、車を並べ、22時間にわたってこれを完全封鎖したのだ。この前代未聞の出来事の一部始終を地元テレビ局・琉球朝日放送の報道クルーたちが記録していた。真っ先に座り込んだのは、あの沖縄戦や米軍統治下の苦しみを知る老人たちだった。強制排除に乗り出した警察との激しい衝突。闘いの最中に響く、歌。駆け付けたジャーナリストさえもが排除されていく。そんな日本人同士の争いを見下ろす若い米兵たち……。
本作があぶりだそうとするのは、さらにその向こうにいる何者かだ。復帰後40年経ってなお切りひろげられる沖縄の傷。沖縄の人々は一体誰と戦っているのか。抵抗むなしく、絶望する大人たちの傍らで11才の少女が言う。「お父さんとお母さんが頑張れなくなったら、私が引き継いでいく。私は高江をあきらめない。」奪われた土地と海と空と引き換えに、私たち日本人は何を欲しているのか?
戦場ぬ止み 戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)
(2015年/日本/129分)

公式サイト: http://ikusaba.com/

2014年8月14日辺野古沖は「包囲」された。
沖縄は再び戦場(いくさば)になった──。
沖縄で今、何が起きているのか?
「日本人」が知っている「基地問題」は虚像かもしれない──。

今、辺野古の海を埋め立てて最新のアメリカ軍基地が作られようとしている。巨大な軍港を備え、オスプレイ100機が配備されるそれは、もはや普天間基地の代替施設などではない。
2014年8月14日、大浦湾を防衛局と海上保安庁の大船団が包囲。日本政府は機関砲を装備した大型巡視船まで投入して、建設に抗議するわずか4隻の船と20艇のカヌー隊を制圧した。陸上でもなんとか工事を止めようと市民が座り込みを続ける。基地を作るのは防衛局だが、市民の前に立ちはだかるのは沖縄県警機動隊と民間警備会社。国策に引き裂かれ、直接ぶつかり合うのは県民同士だ。「私を轢き殺してから行きなさい」と工事車両の前に身を投げ出したのは、あの沖縄戦を生き延びた85歳のおばあ。彼女にとって沖縄はずっといくさの島、それを押し付けるのは日本政府だった。

沖縄の怒りは臨界点を超えた。11月の県知事選は保革を越えた島ぐるみ闘争に発展。「イデオロギーよりアイデンティティー」と新基地建設反対の翁長雄志氏が圧勝、続く衆院選でも民意を叩きつけた。しかし国策は止まらない。海上の抗議活動を屈強な「海猿」たちが排除していく。日々緊張を増す現場で負傷者や逮捕者が出る……。はたして今、沖縄で本当は何が起きているのか?

本作で三上智恵監督(『標的の村』『海にすわる〜辺野古600日間の闘い〜』)が描くのは激しい対立だけではない。基地と折り合って生きざるをえなかった地域の人々の思いと来し方。苦難の歴史のなかでも大切に育まれた豊かな文化や暮らし。厳しい闘争の最中でも絶えることのない歌とユーモア。いくさに翻弄され続けた70年に終止符を打ちたいという沖縄の切なる願いを今、世界に問う。

標的の島 標的の島 風(かじ)かたか
(2017年/日本/119分)

公式サイト:http://hyotekinoshima.com/

「標的の島」とは、沖縄のことではない。
それは今あなたが暮らす日本列島のこと。
2016年夏、米軍属女性暴行殺人事件の被害者を追悼する県民大会で稲嶺進名護市長は言った。「我々は、また命を救う“風かたか”になれなかった」。「風(かじ)かたか」とは風よけ、防波堤のことだ。
沖縄県民の8割の反対を黙殺した辺野古の新基地建設、全国から1000人の機動隊を投入して高江で強行されるオスプレイのヘリパッド建設。現場では多くの負傷者・逮捕者を出しながら、激しい抵抗が続く。さらに宮古島、石垣島でミサイル基地建設と自衛隊配備が進行していた。なぜ今、先島諸島を軍事要塞化するのか? それは日本列島と南西諸島を防波堤として中国を軍事的に封じ込めるアメリカの戦略「エアシーバトル構想」の一環であり、日本を守るためではない。基地があれば標的になる、軍隊は市民の命を守らない──それは沖縄戦で歴史が証明したことだ。だからこそ、この抵抗は止まない。映画は、伝えきれない現実を観るものに突きつける。

歌い、踊り、咲き誇る文化の力。
「最前線」に集まる人々、新たなる希望。

大学で民俗学も講じる三上智恵監督が描くのは、激しい抵抗や衝突だけではない。エイサー、バーントゥ、アンガマ、豊年祭。先祖から子孫へと連なる太い命の幹、権力を笑い飛ばし、豊穣に歓喜する農民の誇りと反骨精神。島々の自然と歴史が育んだ豊かな文化がスクリーンに咲き乱れる。そして、県民大会で古謝美佐子が歌う「童神」、辺野古のゲート前でかき鳴らされる三線の音色。高江のテントで「兵士Aくんの歌」を歌う七尾旅人のまわりには全国から駆けつけた若者たちの姿があった。この一年で安全保障政策を大転換したこの国で、平和と民主主義を守る闘いの「最前線」はどこか?それに気づいた人々が、今、沖縄に集まっているのだ。

予告編


【上映日程】
【8/18(土)〜8/24(金) 連日 10:00〜】
8/18(土)10:00(〜11:36)標的の村
8/19(日)10:00(〜12:14)戦場ぬ止み
8/20(月)10:00(〜12:04)標的の島 風かたか
8/21(火)10:00(〜11:36)標的の村
8/22(水)10:00(〜12:14)戦場ぬ止み
8/23(木)10:00(〜12:04)標的の島 風かたか
8/24(金)10:00 (〜11:36)標的の村
【8/18(土)〜8/24(金)】
『沖縄スパイ戦史』は、連日 12:30より上映
【料金・当日のみ】
一般:1,300円
シニア:1,100円
学生:1,000円
ナナゲイ会員:1,000円