廻り神楽
廻り神楽
神楽が来れば、春はもうすぐなのす。
―海辺の死者と生者の通い路を今日も神楽衆は廻ります。
2017年/日本/94分/配給 ヴィジュアルフォークロア
©VISUAL FOLKLORE INC.
監督 遠藤 協、大澤未来
出演 黒森神楽保存会
語り 一城みゆ希
昔話朗読 森田美樹子(劇研麦の会)
料金
(当日)
未定
公式サイト https://www.mawarikagura.com/
大津波を生き抜いた黒森神楽[国指定重要無形民俗文化財]と、三陸の<現在>を描くドキュメンタリー
親潮と黒潮が交わる豊かな三陸の海辺を巡りつづけてきた黒森神楽。
大漁や海上安全を願い、神楽を篤く信仰してきた漁師たち。
しかし千年に一度と言われる大津波が沿岸を襲う。自然の強大な力により海辺の人々は深い傷を負う。

間一髪のところで津波を逃れた神楽衆が、以前と同じように海辺を巡りはじめる。
神々や精霊が息づく三陸を、神の使いとなって巡る神楽衆。死者を鎮魂し、生者を元気づける音色が沿岸に響く。
なぜ人々はこの地に住まいつづけるのか。大災害を前に神楽はなにができるのか。

いまだ津波の余波に揺れ続ける沿岸を、いく度もの津波を生き抜いてきた神楽が廻る。その通い路に、津波のあとの「海の遠野物語」が紡がれる。

黒森神楽と映画の舞台「三陸」
国指定重要無形民俗文化財の「黒森神楽」は、岩手県宮古市の黒森山を拠点に、毎年春になると権現様(獅子頭)のお供をして岩手県の沿岸を巡る「廻り神楽」。
340年以上も、三陸の沿岸南北150kmにおよぶ地域を巡り続けてきたとされる。黒森神社には約700年前の南北朝時代初期の権現様が伝わり、歴史のさらなる古さを物語る。

海とともに生きる三陸の人々は、日々の生活や人生の節目の祈りを神楽に託してきた。海の安全、大漁祈願、家の安寧、子や孫の健やかな成長、新造船や新宅祝い…。黒森神楽は、ゆりかごから墓場まで人生のあらゆる節目に対応して舞い祈り、亡き人には神楽念仏を捧げる。これほど海辺の人々の人生に寄り添ってきた神楽は他にない。

東日本大震災から6年を経てもなお、はげしい変貌と困難が続く現在、人々を元気付け、死者の魂を慰める黒森神楽の果たす役割は、ますます大きくなっている。